怪しい不動産業者の見分け方、そして本当にいい業者って何だろう?

Uncategorized

前回の記事で「怪しい業者は最初の対応でわかる」とお伝えしました。今回はその具体的な見分け方と、私が実務の中で見てきた「本当に信頼できる業者とはどういう存在か」について書いていきます。

そもそも、なぜ悪徳業者が生まれるのか

悪徳業者は、最初から「悪い人」の顔をしてやってきません。むしろ最初はとても親切で、話がうまく、「この人は信頼できる」と感じさせます。

彼らが狙うのは、忙しく働いていて、蓄えのある人たちです。私が実務で関わったオーナーさんには、公務員の方や看護師の方が多かった印象があります。忙しすぎてお金を使う暇もなく、気づいたらある程度の貯蓄が積み上がっていた——そういう方が狙われやすいのです。

当時、特定の銀行が不動産業者と結託して、返済できないほどの融資を組ませていたことが社会問題になりました。通帳や書類が偽造されていたケースもあります。それほどまでに、組織的・巧妙に行われていたのが実態です。

悪いのは業者です。騙された方は「判断が甘かった」のではありません。

こんなアプローチには注意してください

① 突然の電話
見知らぬ業者から突然電話がかかってくる。「不動産投資に興味はありませんか?」という切り出しが多いです。

② 無料セミナー
今はしつこい勧誘よりも、ネットや電車の中吊り広告でセミナーの告知をバンバン出す手法が主流です。「無料だから」「参加するとプレゼントがある」という入口でハードルを下げて、会場に足を運ばせます。

普通の説明会とは全く違いました。会場に足を踏み入れた瞬間から、人の正常な判断力を狂わせるために計算された空間だと感じました。意図的に作られた熱狂の中に放り込まれる感覚で、普通の状態ではとても冷静に判断できる空気ではありませんでした。仕込まれたサクラが「契約します!」と手を挙げることで、その場にいる全員が「これが正解だ」という錯覚に陥っていくのです。

セミナーはあくまで営業の場。そもそも、行かないことが一番の防衛です。

③「節税になる」という言葉
「不動産投資は節税になる」という言葉、よく聞きませんか?

確かに、不動産投資には税制上の優遇措置があります。ただし、それはあくまで「条件が整った場合の副次的な効果」です。節税のために不動産を買うのは本末転倒です。

悪徳業者はこの「節税」という言葉を巧みに使います。特に公務員の方や看護師の方など、収入が安定していて税負担を感じていらっしゃる方に刺さりやすい言葉です。

「節税になります」と言われたら、まずこう考えてください。「節税の前に、その物件は本当に資産になるのか?」

毎月手出しが続く物件は、節税どころかただの出費です。節税効果より損失の方が大きいケースがほとんどです。

そもそもサブリースとは?

サブリースとは、不動産会社がオーナーから物件を借り上げて、入居者に又貸しする仕組みです。「空室でも家賃を保証する」という売り文句で契約させることが多いです。

しかし実態は、保証賃料は相場より低く設定されており、数年後に一方的に下げられるケースも少なくありません。さらに解約しようとすると、なかなか応じてもらえないことも多いのです。

そして多くの場合、ワンルームマンションを売った不動産会社と、サブリース契約を結ぶ会社は同じ、または関係会社です。つまり「買わせた業者」と「サブリース契約で縛る業者」が同じなのです。だからこそ解約しようとすると、強く抵抗してくるのです。

なぜサブリース契約の解約は難しいのか

サブリース契約には借地借家法が適用されます。この法律はもともと「立場の弱い借主を守る」ために作られた法律です。

ところがサブリース契約では、オーナー(貸主)とサブリース業者(借主)という関係になるため、守られるべきオーナーではなく、サブリース業者の方が法律で強く保護されるという逆転現象が起きてしまいます。

2020年12月、サブリース新法が施行され、サブリース業者にリスクの説明義務が課されるようになりました。しかしこの法律が守るのは「これから契約する人」が対象です。すでに契約してしまったオーナーさんへの救済にはなりません。

法律の矛盾——オーナーが守られない理由

「消費者契約法」という法律があり、事業者に騙された消費者を守ることを目的としています。本来ならオーナーさんはこの法律で守られるはずです。

ところがサブリース契約には借地借家法が優先して適用されます。消費者を守る法律があるのに、別の法律に負けてしまう。この理不尽な構造が、悪徳業者をのさばらせてきた背景の一つです。

では、どうやって見極めるのか

信頼できる業者の特徴:

・最初から「売りましょう」と急かさない
・査定額の根拠を丁寧に説明してくれる
・「今すぐ売らなくてもいいですよ」と言える
・オーナーのペースに合わせてくれる
・質問に対して正直に答える
・「わかりません」と言える誠実さがある

本当にいい業者とは

オーナーさんのペースを尊重しながら、事実を正直に伝える。たとえ安く手放すことになっても、「あの業者に頼んでよかった」と思える結果に導いてくれる。金額より、心が軽くなる結果を一緒に目指してくれる。

だからこそ、プロセスで見極めるしかないのです。最初の電話対応、最初の訪問、最初の査定説明。そのひとつひとつの対応に、その業者の本質が出ます。

まとめ

怪しい業者は、最初はいい顔をしてやってきます。でもプロセスを見ていれば必ずボロが出ます。

急かしてくる業者、根拠を説明しない業者、あなたの話を聞かない業者。そういう業者とは距離を置いてください。

わからないことがあればコメント欄へ。名前も住所も不要です。できる範囲でお答えします。

この記事を書いた人
いずみ

宅地建物取引士。不動産業界での実務経験を持つ元スタッフ。サブリース解約・売却支援・賃貸管理など、困ったオーナーさんに寄り添ってきた経験から、業界の本音を届けます。知識より経験を大切に、一緒に考えていきます。

いずみをフォローする
Uncategorized
いずみをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました