「やめたい」と検索した方に、まずお伝えしたいことがあります。
その感覚はあなたひとりの思い込みではなく、国と東京都が同じことを問題視しています。
ここでは、やめたいと思ったときに最初に確かめることを、順番に書きます。
やめたいと思ったとき、最初に確かめるのはサブリースかどうかです
相談を受けたとき、最初に必ず聞いていたのが「サブリース契約かどうか」でした。
ここで動ける順番が変わります。
サブリース契約があると、売る前に解約の話が先に立ちます。契約が付いたままでは買い手が限られ、価格も下がります。解約には予告期間があり、違約金がかかることもあります。
サブリースでなければ、売却の話からそのまま進められます。
どちらか分からない方は、毎月の入金元を見てください。管理会社から一定額が入っているなら、サブリースの可能性があります。
解約の手順は「ワンルームマンションのサブリース契約は解約できる」にまとめました。
毎月2〜3万円の手出しが、何年も続いていませんか
相談に来られる方の多くが、同じ状態でした。
毎月の手出しが2〜3万円。持っているのは1戸から3戸。金額そのものは、払えない額ではありません。
つらいのは、それが毎月続くことと、いつまで続くのか分からないことのほうです。
考えなければいけないと分かっていても、考えると気が重くなる。それで後回しになる。実際にそう話される方が多くいました。
まず、1年でいくらになるかを一度だけ数えてみてください。月2万円なら年24万円です。数字が出ると、考える対象がはっきりします。
数え方は「毎月の手出し、1年でいくらになりますか」に書きました。
「売ったら損が確定する」と思っていませんか
売却を考えたときに、手が止まる理由があります。
「今売ったら、損が確定してしまう」
そう思って動けずにいる方も多いのではないでしょうか。
ただ、売る行為そのものが損を作るわけではありません。売却は、いまある差を数字にして見えるようにする手続きです。
差がいくらかは、売値と残債を並べれば出ます。思っていたより小さいこともあれば、大きいこともあります。どちらにしても、数字が出るまでは判断できません。
見てから決めても遅くはありません。
まずは契約書を確認しましょう
相談で最初にお願いしていたのが、契約書を出してもらうことでした。
解約の予告期間も、違約金の額も、売却のときの制約も、すべて契約書に書いてあります。手元に無いまま話を進めても、どこかで止まります。
公的な窓口でも、弁護士でも同じです。とにかく契約書を見なくては、話が前に進みません。
見当たらない方は、契約した会社に、締結済み契約書のコピーを郵送してもらうよう依頼してください。
もし断られたら、そのこと自体が問題です。公的な窓口か弁護士に、すぐ相談してください。
契約書のどこを見るかは「サブリース解約の違約金、相場は?」にまとめました。
東京都が「悪質な勧誘」と名指ししている行為
東京都は2025年5月、投資用マンションの勧誘について注意喚起を出しています。書き出しはこうです。
最近、投資用マンション販売や買取りなどの不動産取引に関して、宅地建物取引業者から執拗な電話勧誘を受けたなどの苦情・相談が増えています。
そして、宅建業法で禁止されている行為を6つ挙げています。
| 禁止されている勧誘 |
| 会社名・担当者名・勧誘の目的を告げずに勧誘する |
| 契約しない意思を示したのに、勧誘を続ける |
| 迷惑を覚えさせるような時間に電話や訪問をする |
| 深夜や長時間の勧誘で困惑させる |
| 威迫する |
| 不確実な将来利益を、断定的に伝える |
心当たりのある項目はありますか。
ひとつでもあれば、それは法律で禁止されている行為です。
ただ、契約を取り消せるとは限りません。
ここは正直に書きます。
禁止行為に当たるからといって、契約が自動的に無効になるわけではありません。取り消せるかどうかは、証拠と個別の事情によります。そこは専門家の領域です。相談先は「無料で相談できる公的な窓口」にまとめました。
記録が残っていれば話が早くなります。勧誘の日時、会社名、担当者名、言われた内容——手元にあるものを探してみてください。
契約を取り消せなくても、動ける道はあります
契約を取り消せなくても、手放すことはできます。
まず、今いくらで売れるのかを知るところからです。査定は無料で、売らない判断もできます。詳しくは「ワンルームマンションの査定」に書きました。
最後に
「やめたい」と思えたのは、あなたが途中で逃げ出したいと思ったからではありません。
「おかしい」と感じる力が、まだ正常に働いていたということです。
一度に全部やらなくて大丈夫です。今日は、数字を一つ確かめるだけでも前に進めます。
参考にした資料
- 投資用マンション等についての悪質な勧誘電話等にご注意ください!(東京都住宅政策本部)
- 投資用不動産を買う前に(東京都住宅政策本部)

