ワンルームマンション投資をやめたいと思ったら。最初に確かめる3つのこと

窓辺の木のテーブルで、書類を手に取りペンを持って確かめている人。窓の外にヨーロッパの石造りの街並み 投資の基礎知識・考え方

「やめたい」と検索した方に、まずお伝えしたいことがあります。

その感覚はあなたひとりの思い込みではなく、国と東京都が同じことを問題視しています。

ここでは、やめたいと思ったときに最初に確かめることを、順番に書きます。

やめたいと思ったとき、最初に確かめるのはサブリースかどうかです

相談を受けたとき、最初に必ず聞いていたのが「サブリース契約かどうか」でした。

ここで動ける順番が変わります。

サブリース契約があると、売る前に解約の話が先に立ちます。契約が付いたままでは買い手が限られ、価格も下がります。解約には予告期間があり、違約金がかかることもあります。

サブリースでなければ、売却の話からそのまま進められます。

どちらか分からない方は、毎月の入金元を見てください。管理会社から一定額が入っているなら、サブリースの可能性があります。

解約の手順は「ワンルームマンションのサブリース契約は解約できる」にまとめました。

毎月2〜3万円の手出しが、何年も続いていませんか

相談に来られる方の多くが、同じ状態でした。

毎月の手出しが2〜3万円。持っているのは1戸から3戸。金額そのものは、払えない額ではありません。

つらいのは、それが毎月続くことと、いつまで続くのか分からないことのほうです。

考えなければいけないと分かっていても、考えると気が重くなる。それで後回しになる。実際にそう話される方が多くいました。

まず、1年でいくらになるかを一度だけ数えてみてください。月2万円なら年24万円です。数字が出ると、考える対象がはっきりします。

数え方は「毎月の手出し、1年でいくらになりますか」に書きました。

「売ったら損が確定する」と思っていませんか

売却を考えたときに、手が止まる理由があります。

「今売ったら、損が確定してしまう」

そう思って動けずにいる方も多いのではないでしょうか。

ただ、売る行為そのものが損を作るわけではありません。売却は、いまある差を数字にして見えるようにする手続きです。

差がいくらかは、売値と残債を並べれば出ます。思っていたより小さいこともあれば、大きいこともあります。どちらにしても、数字が出るまでは判断できません。

見てから決めても遅くはありません。

まずは契約書を確認しましょう

相談で最初にお願いしていたのが、契約書を出してもらうことでした。

解約の予告期間も、違約金の額も、売却のときの制約も、すべて契約書に書いてあります。手元に無いまま話を進めても、どこかで止まります。

公的な窓口でも、弁護士でも同じです。とにかく契約書を見なくては、話が前に進みません。

見当たらない方は、契約した会社に、締結済み契約書のコピーを郵送してもらうよう依頼してください。

もし断られたら、そのこと自体が問題です。公的な窓口か弁護士に、すぐ相談してください。

契約書のどこを見るかは「サブリース解約の違約金、相場は?」にまとめました。

東京都が「悪質な勧誘」と名指ししている行為

東京都は2025年5月、投資用マンションの勧誘について注意喚起を出しています。書き出しはこうです。

最近、投資用マンション販売や買取りなどの不動産取引に関して、宅地建物取引業者から執拗な電話勧誘を受けたなどの苦情・相談が増えています。

そして、宅建業法で禁止されている行為を6つ挙げています。

禁止されている勧誘
会社名・担当者名・勧誘の目的を告げずに勧誘する
契約しない意思を示したのに、勧誘を続ける
迷惑を覚えさせるような時間に電話や訪問をする
深夜や長時間の勧誘で困惑させる
威迫する
不確実な将来利益を、断定的に伝える

心当たりのある項目はありますか。

ひとつでもあれば、それは法律で禁止されている行為です。

ただ、契約を取り消せるとは限りません。

ここは正直に書きます。

禁止行為に当たるからといって、契約が自動的に無効になるわけではありません。取り消せるかどうかは、証拠と個別の事情によります。そこは専門家の領域です。相談先は「無料で相談できる公的な窓口」にまとめました。

記録が残っていれば話が早くなります。勧誘の日時、会社名、担当者名、言われた内容——手元にあるものを探してみてください。

契約を取り消せなくても、動ける道はあります

契約を取り消せなくても、手放すことはできます。

まず、今いくらで売れるのかを知るところからです。査定は無料で、売らない判断もできます。詳しくは「ワンルームマンションの査定」に書きました。

最後に

「やめたい」と思えたのは、あなたが途中で逃げ出したいと思ったからではありません。

「おかしい」と感じる力が、まだ正常に働いていたということです。

一度に全部やらなくて大丈夫です。今日は、数字を一つ確かめるだけでも前に進めます。

参考にした資料

この記事を書いた人
いずみ

宅地建物取引士。不動産業界での実務経験を持つ元スタッフ。サブリース解約・売却支援・賃貸管理など、困ったオーナーさんに寄り添ってきた経験から、業界の本音を届けます。知識より経験を大切に、一緒に考えていきます。

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